番外編|タダ同然の簡易スマホ・アダプター

昨年のケイソウ展でスマホ撮影専用機を提供させいただいたのですが、私の思っていた以上に来場者にお使いいただいたとのこと。とても嬉しく思ったのですが、今回の撮影対象は固定されたJシリーズなので動画撮影はなし。その意味ではオーバースペックでもありました。
そんな会場で活躍したのはCaelZeissの田中さんが即席で作ってくれた簡易アダプター。ペットボトルのキャップに穴を開けただけなのですが、なかなかの優れものなので紹介します。(2020.1.9)

【顕微鏡での写真撮影のポイント】

顕微鏡では接眼レンズを覗く目の位置にスマホを置ければ撮影できるのですが、スマホを固定しようと接眼レンズに押し付けるとどうしても周囲が黒くケラレてしまいます。ほんの1センチ離せばいいのですが手で持って安定させるのは意外に難しいもの。
そこでペットボトルのフタを使います。穴を開けたら接眼レンズに押し付けて固定。これで問題がほぼ解決します。
ただちょっと不十分なのはキャップの材質や色によっては会場の光がフタの横から入ってきて視野がボヤけてしまうこと。フタの表面が滑ってしまうこともありました。

【そのままではちょっと足りないこと】

せっかく用意したアダプタがペットボトルのフタに負けたままでは悔しいので早速アレンジしました。
穴開けは半田ごて~リーマー~カッター。次にスプレーで黒く塗ったのですが、ふと気づいたのは「手で触る外側は塗る必要がない」ということ。そこでマスキングテープを貼って作り直しました。
最後に薄いゴム板に穴を開けて貼り付けて完成とします。

【改良版】

これが完成形。こだわりすぎると「簡易」の意味がなくなってしまうので工作はここまでとします。
常にカバンに1つ入れてあるのですが、また同じような顕微鏡観察イベントがあったら必要な個数を追加工作して持ち込みたいと思います。

【追加アレンジ】

久しぶりにこれを使ったら押えるのがちょっと面倒と感じたので両面テープでスマホに貼れるようにしました。
自宅ならもっと面積を増やすところですが、これは常に持ち歩く外出用。出先で複数の人が使う可能性もあるので接着力より人数優先で切り分けました。(2020.5.6追加)