小学館のプランクトン図鑑NEOに参加!

小学館から「小学館の図鑑NEO POCKET プランクトン クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物」が発売になりました(6月25日)。私の知っている方々も執筆で参加された期待の一冊です。さてこれを手にしてみると…。

【プランクトンに対する認識を新たに】

プランクトンという言葉は「微生物(=顕微鏡で見るもの?)」のように使われがちですが本来は「浮遊生物」を意味するもの。本書の表紙写真がクリオネだったり「クラゲ」の文字があるだけで既存の図鑑とのプランクトン認識の違いを感じさせます。
通常のプランクトン図鑑ではミジンコ、ワムシ、ゾウリムシといった動物プランクトンやボルボックス、クンショウモ、ミカヅキモといった植物プランクトンが思い浮かびますがこの本では魚類をはじめエビ、カニ、イカ、タコ、クマムシまで普通は取り上げないものが多々掲載されています。

【水の中を感じる写真や面白いコラムもあるし…】

一般的なプランクトン図鑑は読者も顕微鏡観察をする前提なので明視野撮影が中心です。ただ実際に水中で観察するという姿勢なら水の底から太陽方向に見なければなりません。黒背景を選択したのはそんな思いもあったのでしょうか?
図鑑ならプランクトン採集や観察法があっても不思議ではありませんが食べ物としても取り上げるなど視点を変えてくれる一冊です。一方でプランクトンじゃないものもまで掲載してるんですよね。ツッコミ入れたい方はまず手にとってと。
これで1,100円は「買って損はない」どころではなく「お買い得にもほどがある!」レベルです。

【逆に点数は少ないけど】

さて対象とする範囲を広げているので一つの仲間についての点数は少なくなります。ほぼ同じサイズでややページ数の少ない「プランクトンハンドブック 淡水編(文一総合出版)」という図鑑がありますがこちらは淡水限定かつ浮遊しているからといっても脊椎動物や軟体動物などは対象としていません。同定も前提としているので該当する属の数は当然多くなっています。
ではどちらを選ぶべきか? そういう問題ではなく両方買って知識をより広げていけばいいのです!!!

【私もミジンコで!】

表紙に「ミジンコ」とあるように当然ミジンコも取り上げられているのですが執筆はミジンコ仲間(or師匠?)の大竹裕里恵さん。私も写真提供でお手伝いさせていただきました。他にも過去に現在にお世話になっている方が何人か関わっていますがまあ個人情報はここまでで。
サンプルページはこちら:https://shogakukan.tameshiyo.me/9784092172975?page=7
半分は他の方の写真ですがどれが私かお分かりになるでしょうか?
次はポケットじゃないもっと大きく見られるものがあればいいのに!