これは屋外に放置している水槽の1つです。これを見て「あれっ」と思った人は鋭い! この水槽にはメダカが5匹いるはずなのですが2週間前には水が濁ってメダカがいるかどうか外から見ただけでは確認できなかったのです。
ところが今はハッキリとメダカの姿が見えるのです。(2020.10.1)
【2つの屋外水槽】
数年前から屋外に2つの水槽を放置しています。比較実験をする訳でも何か目的をもった生きものを飼育をしている訳でもありませんが、撮影が終わって使わなくなった水槽をしまっておくのも面倒なので外に置いているのです。
最初に田んぼの土を入れてその後は作業で余った水や水草を入れているだけです。1つだけ違うのはメダカなどの小魚を入れるのは片方だけにしていることです。
【メダカの有無と濁りの関係】
水槽の水の濁りの原因となるのは植物プランクトンの増殖によるものですが、これはもっとも上位にいる生き物が何かで変わります。
メダカのいない水槽ではもとの土や後から足した動物プランクトンと植物プランクトンが混在します。ここでは植物プランクトンは動物プランクトンの餌として食べられてしまうので水は透き通った状態で安定します。
ところがメダカは動物プランクトンを喜んで食べるのでその数が減り、その分植物プランクトンが増えて水が濁るのです。
【メダカがいると水が濁るはずなのに】
2週間前に見た時はメダカのいる水槽の水は確かに濁っていてメダカがいるかどうかも分かりませんでした。ところが先週たまたま水槽を見ると水が澄んでいたのです。
そこで考えたのはメダカに食べられない何かが植物プランクトンを食べているのではないかということでした。
それを調べてみると…という訳ではなく、実は少し前からタヌキモを水槽に入れていたので様子を見ようと実体顕微鏡を覗いたら何か変なものが大量についています。
【ヒルガタワムシ】
顕微鏡を覗くとこれまでにも見たことのあるヒルガタワムシでしたが先の写真にあるほどの数は初めてです。それも水槽からタヌキモを取りだし、さらに一部を切ってスライドガラスに載せる過程でかなりの数が逃げ出しているはず。水槽内にはどれだけの数がいたか想像もできません。
このヒルガタワムシは伸びた状態で0.3mmほどなのでメダカに捕食されなかったのでしょうか。それなら水の濁りが消えた理由となるのかもしれません。