ミジンコ飼育用簡易インキュベーター工作

2017年の夏には猛暑のためボトルやバケツで飼育していたミジンコが壊滅。あらためて入手して飼育を再開したものの今度は冬を越せないものがでるなど散々な年でした。これを機に植物プランクトンも維持できるインキュベーターを作ることにしました。
(2018.2.3~)

【ミジンコの飼育条件】

これまでの数年間は仕事場で餌だけ与えていれば、ある程度の増減はあるものの維持するだけなら問題なし。それからすると自分が生活している自宅環境なら人がいるだけに温度は十分、窓際におけば光も問題ないはずですが、何と言っても○の視線が大問題です。
研究機関が使うようなインキュベーターを購入できれば話しは早いのですがコストの面からそうもいきません。誰か廃棄してくれれば拾うのですが、そんな甘い話しもありません。これは自分で作るしかなし。
某大学の研究室のインキュベーターで設定しているミジンコ維持条件を聞くと温度は22〜23℃、照明は1日14時間にとのこと。いかにこれに近いものを作るれるかです。

【ケース探し:ミカン箱サイズで密閉性の高いもの=カメラの防湿庫】

私が必要とするインキュベーターのサイズは(というか仕事場のスペースから許されるのは)ペットボトルで10数本が入るミカン箱程度のもの。保温の面からは気密性も高いに越したことはありません。さらに中が見やすい方が便利であることなどを考え合わせてカメラの防湿庫(もちろん中古の安いもの)を探すことにしました。ここにヒーターとライトを取りつけるのです。

【温度管理:フォトラマ保温庫で解決】

ところがたまたま見つけたのが中古のフォトラマ保温庫。フォトラマとは富士フィルムが販売している撮ったその場でプリントになるポラロイド(俗にポラ)と同様のシステムです。このフィルム保管には温度管理が必要らしく庫内には10〜30℃に設定できるダイヤルがついています。もちろん誤差はでるので温度計で確かめて微調整します。
当初はパネルヒーターで温度コントローラーの付いたものもしくは水槽用のサーモスタットとの組み合わせ、さらにパソコン用のファンで庫内の温度を一定にすることを考えていましたが必要なくなりました。
いくつかの部品は準備してしまったので2号機が必要になったら使うことにします。

【照明管理:プログラムタイマーを利用】

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照明は水草水槽などで使うプラグラムタイマーを利用して6〜20時と設定しました。とりあえず余っているLEDで始めましたが、おいおい適切な条件を検討してよりよいライトに変えて行くつもりです。
照明時間は原則として1日14時間とのことですが、オスを産ませたい、休眠卵を作りたいといった時には時間を短くするとのことです。

【ついでに餌も】

せっかくなので餌となる植物プランクトンもここに入れます。タネは極力コンタミしないように注意して、ここから分割したボトルで増やしたものをミジンコの餌として与えます。
ここで維持するミジンコはあくまでタネ。数を増やすときは別に大きな容器を使い餌も屋外水槽(リンクあり)のものを使うつもりです。

始めたばかりでまだ結果は出ていませんが、大いに期待しています。