これで写せる顕微鏡(02):カメラアダプタについて

最近の一眼レフカメラは動画も静止画も撮れるのでとても便利。これが顕微鏡撮影に使えれば話は早いのですが必ずしも自分の使っている顕微鏡に取り付けられるとは限りません。それを理由に顕微鏡から買い直す人もいるくらいです。これから顕微鏡を購入して撮影もしたいという方の参考になれば幸いです。(2023.2.20〜)

【アダプターがあるか?】

私が初めて顕微鏡撮影に関わった時に使っていたのは映画用のカメラでした。アダプタなどはなく顕微鏡とカメラを直結せずにそれぞれを位置合わせして固定するというものでした。カメラがとんでもなく重いのが最大の理由でしたが今は直結以外は考えられません。
そうなると顕微鏡とカメラをつなぐアダプタが必要になるのですが果たしてそれがあるでしょうか?

【昔は良かった…:RMS時代の顕微鏡なら簡単に】

顕微鏡メーカーが「一眼レフカメラをお使いください」といってアダプタを作っているかというとそうでもありません。最近の機種では研究用などとしてやたらお高い自社製品しか使えないような顕微鏡も見られます。
かつて顕微鏡はRMSという企画に基づいて作られていたこともありメーカーもそれに合わせたアダプターも販売していたようです。カメラが日進月歩であるのに対して顕微鏡の光学性能はそうは変わっていない面もあるのでこの時代の顕微鏡ボディを選択するというのも一つです。私自身も準備はしています。

【アダプターの例】

一例は三眼鏡筒にビクセンアダプターを使う方法です。Tマウントから各社のマウントに変換するものは入手しやすいかと思います。私が普段使うのはマイクロフォーサーズですが他にもキャノンFD、EF、ソニーE、ニコンFなどを揃えています。
注意すべきは中間に延長チューブを入れること。単につなぐとカメラまでの距離が近すぎるのでまず双眼でフォーカスを合わせてからカメラのフォーカスがくる位置を探ります。それに合わせてTマウントのチューブを挟みます。
ただここに投影用レンズ(接眼レンズ)を入れると厳密には(数ミリ?)鏡筒長が合わないことがあります。それでも実用上は問題ないものとして私自身は使っています。

【Cマウントはマイクロフォーサーズにも使えることがある】

昔のビデオカメラにはCマウント(CSマウント)という規格がありました。直径1インチ=2.54ミリのネジマウントです。かなり普及していたので顕微鏡によっては今でもアダプタが残っています。
直径から分かるようにフルサイズのようにセンサーサイズが大きいと周辺がケラれることがありますがマイクロフォーサーズなら使えることがあります。私が使っている顕微鏡ではニコンのオプチフォトとライカの実体顕微鏡に対応する純正アダプターがありました。Cマウント→マイクロフォーサーズの変換アダプタは約2,000円で買えました。
ただしオプチフォトでは鏡筒によっては使えないタイプもあるらしいので事前チェックが必要です。

【倒立顕微鏡は元々付いていたりする】

私が使っている倒立顕微鏡はツァイスのAxioVert、ニコンのダイアフォト(DiaPhot)ですが共に正面下にも(簡易?)撮影光路がありマウントがついています。AxioVertはTマウントなので5,000円弱のアダプタで、ダイアフォトはニコン製品なのでFマウントですがここから他メーカーへの変換はそれほど難しくないでしょう。
ただし両顕微鏡とも別に正式な撮影用光路があり画質の差についてはチェックしておりません、悪しからず…。
ちなみにツァイスのTマウント→マイクロフォーサーズは簡単な工作で回転させられるようにできました。ニコンもできそうなのですが…手をつけていません。

【NikonのShortBarrelの純正品もあるけれど…】

NikonS型に使える純正の中古アダプターなら今でも時々見かけます。これならカメラ距離も正しいはずで(未確認です)NikonFマウントからの変換アダプタがあればいろいろなカメラを簡単に取り付けることができるでしょう。
私もこれを使いたかったのですがダメでした。私は対物レンズをCFPlanシリーズにしているためで、これに対応する投影レンズCFPLシリーズは大きくてこのアダプタに入らないのです。そこで最初のビクセン製品を使っているのでした。

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